現代風、音楽の楽しみ方とは

現代風、音楽の楽しみ方とは

歪みが顕著に

何が問題か

Spotifyという音楽配信サービスが世界的に人気沸騰となっており、その到来を待ち構えている人達もいるかもしれないが、これもまた日本の音楽業界は進出を防ごうと躍起になっているという。利権を守りたい、という面もある。ですが利権といってももはやCD売上など一部の意図的に操作でもされなければ状況がひっくり返らないほど衰退している状況下だ。何に対してそんなに恐れているのだろう、その一点に当たる人もいるだろう。この問題、単に日本の音楽業界を守りたいからという一点に尽きるのではなく、大きな枠組としてみれば市場バランスをこれ以上ひっくり返さないようにするという水際にて攻防戦が繰り広げられているのです。

これ以上衰退しようがないだろう、などとさすがにそこまで脳天気に考える人はいない、と思う。業界としても自分たちに利益があるならそれはそれで構わないとして容認するかもしれないが、容認出来ない問題がそこに絡んでいるのです。そしてSpotifyの台頭によって海外のアーティストの中には楽曲配信を中止するように訴えを挙げた人もいる、その人曰く『音楽は無料で提供するものではない』と、ものすごく意味深な言葉を残しているのです。

この言葉が何を意味しているのか紐解いてみると、そこにはSpotifyが楽曲配信を行っているシステムに問題があるからだ。

話題の音楽

ストリーミング配信の穴

Spotifyはストリーミング配信だ、こう述べてしまえば簡単だが要するに音楽をダウンロードしながらその過程で同時進行で音楽を再生できるという、そんな便利なシステムとなっている。通常、音楽を楽しむためには一度購入手続きをしてからダウンロードし、それでようやく初めて音楽を聴くことが出来る。お馴染みな音楽の楽しみ方となっているが、Spotifyの場合無料にしろ、有料にしろ、音楽をほぼ好きなだけ聴き放題となっているのが最大のウリ、それこそ有料会員として登録すれば煩わしい広告が邪魔をしたり、選曲にしても好きなだけ聴けるという良いことづくしだ。消費者にすればこれほど音楽を楽しめるツールはなかっただろう、世界中の人々も純粋に音楽を楽しむ上で少しばかりの金銭的負担で、好きなだけ音楽を楽しめるとあらばその負担を強いられても痛くも痒くもない。

このシステム、一見すると便利なように見えるがそうではない。また上記に話した内容は、あくまで『消費者視点』であって、『制作者』側の意図は組んでいない事に気づいてもらえるだろう。そう、Spotify最大の問題は、ただでさえダウンロード販売で衰退している市場としての売上としてもそうだが、一番由々しい状況に追い込まれるのは音楽を作り上げているアーティストたちに甚大な被害をもたらすのです。

楽しめなくなる

Spotifyの聴き放題でより多くの人が楽曲を楽しんでもらえる、これもパッと見はアーティストにとって利益あることと見えるが、見かけだけのこと。音楽を作るにしても、時間もかかれば労力もいる、そして何より制作するためにお金も掛かる。この三重苦を経験しても苦労が水の泡として消化するのも、一重に売上として生じる収益が一番の心の支えとなる。純粋に聴いてもらうことこそ音楽家としての本懐だ、だがそれだけは生きていくことは出来ない。音楽を生業にしているなら、最低限自分が生きていけるだけの収入を獲得していかなくてはならない。かつてCDが最大の売上となっていた時代では、多くのアーティストが沢山の売上を目指していた。それがダウンロード販売によって格安に行われ、収益も減っていってしまった。

ダウンロード販売による収益も確かにある、しかしそれはCDの売上には遠く及ばない。そしてSpotifyなどに見られるストリーミング配信による売上はそのダウンロード販売よりももっと劣悪なのだ。楽曲を1回流してもらっても発生する金額はわずか日本円で『0.5円~3.3円』という、10円ガムすら購入できないほどだ。このような値段しか発生しないなら、アーティスト本人も配信して名前が広がっても、自分が生活できなければ制作活動すらやる気を削がれてしまってもしょうがない。これこそ、先に話した音楽家がストリーミング配信を行うSpotifyで音楽配信をしないと取り決めた最大の理由となっている。

今何聞いてる?

日本でも危機感

このようなシステムが登場すれば、日本の市場としても影響は免れない。だからこそ上陸を阻止しているわけだが、Spotifyとしても日本のような音楽消費大国での台頭は最大の目標となっているだろう。何としても登場しようと、実はとある企業へと参入するためにアドバンスを支払っていた。しかしそれがなされてもいまだ登場していない辺り、よほど強い反対を受けているようだ。

またアドバンスを受けた企業にとっても良い機会だと考えていたが、この時発生した権利金も超高額となっている。しかしそれらのお金はアーティスト側には一銭たりとも流れないこともあり、なおのこと参入出来ない状況となっている。